グラフィックデザイナーの仕事ってなんだろう?オペレーターと何が違うの?
私の中では、
・指示の通り作業をするのはオペレーター ・期待を超えて、クライアントの目的達成のためにより良いデザインを提供するのがデザイナー
という位置づけで考えています。
Illustrator、Photoshopが使えたらデザイナー?
今はパソコンも普及してますから、昔に比べたら、デザイナーになるための敷居は低くなっていますよね。しかし敷居が低くなった分、デザイナーとオペレーターが曖昧になってきているなと感じることもしばしば。
実際IllustratorやPhotoshopが使えたらデザイナーか、と言われたら、それも違う気がするんですよね。まあ一口にデザイナーって言っても、何をどこまでやるかは、個人や会社によって違いがあると思いますが。
デザイナーという肩書きがありつつも、やってることはオペレーター。っていう人は、多いのではないでしょうか。
いや、そもそも自分のやっていることがオペレーターであるということにも気づかないという場合もあるのかな。
自分がそうでした。
キレイにかっこ良く装飾することだけがデザイナーの仕事だと思っていた、あの夏。
私の話になりますが、初めて入った制作会社では、仕事を依頼してくれる広告代理店の方がラフを用意してくれていて、それを元に私がデータに起こし、それっぽく装飾をする。という流れでした。
そんな流れで仕事をしていたため、その当時は、いかにキレイにかっこ良く装飾するかがデザイナーの仕事だと思っていました。もちろんそれも重要なんですけど。ラフを描いたり構成を考えたりは自分の仕事ではないと思っていました。
しかし、2社目の会社に入った時、広告代理店を通してではなく直接クライアントとやり取りが多かったので、デザインの案件が発生した場合は構成からキャッチコピーから、すべて自分で考えて提案をしなければなりませんでした。
その結果、頭の中は煮詰まりました。ゼロからやったことないし、段取りもよくわかってないし、それでも期限内に上司にチェックをしてもらわなければならない。
そんなこんなで一発目作ったヤツは、それはまあ見事にヒドイ出来栄えでした。
己の無力さを知ったと同時に、今までデザイナーだと思って仕事をしていた自分が恥ずかしくなりました。
そこで初めて、自分のやっていたことはオペレーションと呼ばれるものだったということを知ったんです。
デザイナーの役割
一口にグラフィックデザインと言っても、パッケージ、チラシ、web…と内容は幅広いので一概にいえませんが、結局グラフィックデザイナーの仕事とは、伝えるべき情報を要約し、その商品・サービスの魅力が伝わるようにビジュアルに落としこむことだと思うんです。
なので、そのクライアントが提供する商品やサービスについて、クライアントと同じぐらい、いやむしろクライアント以上に把握しなければ魅力や利点をうまく伝えられない。
これを意識しないと、単に見た目がキレイなだけのものができてしまいます。
でたとえばチラシを作るとき。クライアントは、あれこれ思いつきで要望を言ってきたりします。そして「かっこいいやつでね」的な要望も上がったりします。
でも実際に要望通りに作ってみると、パット見は良くても、中身が伝わらないモノが出来上がったりします。
それはそうですよね。だって向こうは素人なんですから。
そこで「イヤ、でもこれ指示通りです」って言っちゃったら、それはデザイナーの仕事とは言えないと思うんです。
こっちはプロなわけです。目的達成のために根拠のあるデザインを提案しなければいけないんです。だからクライアントはプロに頼む意味があるんです。
商品・サービスの内容を把握し、どういうビジュアル、どういうキャッチコピー、どういうレイアウトならエンドユーザーが興味を持ってくれるのかが考えられたデザインを提案する。
それがデザイナーの役割なのかなと思います。
といいつつ、案件によっては、指示通りこなすことも多々ありますが…(^^;)基本的な心構えとして、上記の事を常に意識しています。
その方が仕事が楽しくなりますし、制作する際、ブレがなくなって結果的に早く仕上げられる気がします。
スポンサーリンク
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。